意識すると無意識も変えられる!?

ブリタニカ百科事典の英語版に次のようなデータが掲載されています。

Information transmission rates of the senses

sensory system bits per second

eyes 10,000,000

skin 1,000,000

ears 100,000

smell 100,000

taste 1,000

出典:https://www.britannica.com/science/information-theory/Physiology

上記の数字は、1秒間に脳が受け取る情報量で、合計すると11,201,000bitになります。しかし、解説を読むと人が認識できるはせいぜい50bitだとしています。概算で25万分の1の情報量しか、人の意識はついていけません。

2023年11月頃にニューロサイエンティストのボー・ロットの本『脳は「ものの見方」で進化する』(2017)を読みました。その冒頭に、人が見たと感じたときの情報の内訳について、目からの情報は10%程度だと書かれています。しかし、その根拠となる実験や調査のデータが示されておらず、気になって調べた中で上記のブリタニカのデータに行き当たりました。

桁が違いするぎるので、ロットの主張の裏付けにはなりません。大切なことは、人は毎秒毎秒ものすごい量の情報を切り捨てているということです。

切り捨ての技法(習慣)が繰り返され、ある段階でおよそ10:90程度にまで、意識と「それ以外」の割合が落ち着くということだと思います。

「それ以外」は、「無意識」や「潜在意識」と呼ばれるものです。両者の定義は、定義する人によって変わるので、ここではほぼ同じものとして「潜在意識」とします。

「潜在意識」の中でも重要なのは、経験などによって蓄積された情報です。それによって、いわゆる認知バイアスが形成されます。もともとは、1つ1つの経験から得た情報なので、意識的に大切な情報に意識(注意)を傾けることで、中身を変化させられるというのがロットの本の要諦です。

認知バイアスは人それぞれが持っている思考の傾向です。社会を良い方向に変えたいと思う人は、まず自分の意識を変えることが大切で、自分の意識を変えるには自分の思考の癖(認知バイアス)に自覚的になるのが近道です。過去の経験値の中に、自分が重要だと思う情報を蓄積するとそっちの方向に変化していきます。

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