身体的経験と空間認識の発達

学生時代、友人の車の助手席に乗せてもらってあっちこっちに出かけました。後に自分で車を運転するようになってから思うと、助手席に乗っている時よりも、自分で運転する方が道を覚えるような気がしました。

2年程前に読んだ本に、その感覚は科学的に正しいと解釈できそうな実験が紹介されていました。

ボー・ロット著『脳は「ものの見方」で進化する』の中にある、1963年ブランダイス大学のリチャード・ヘルドの「子猫とバスケットの実験」です。

2匹の子猫を実験装置にセットして、空間認識の能力の発達を観察します。片方(A)は自分の脚で歩けるように固定します。もう一匹(B)は箱に入れた状態で固定します。両者は天秤の竿のようなものでつながれていて、Aが移動すると、同じように回転移動して、同じ空間を視覚的に体験します。

実験の結果、Aはその部屋の空間認識が発達し、テーブルの端などを理解できたのに対してBはそうした認識が発達しませんでした。


リチャード・ヘルド氏のオリジナルの論文

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