「英語の訓読み」していませんか?
2023年の秋に「英語の訓読み?」という考えに至りました。
哲学者の長谷川三千子の『からごころ』という本があります。本居宣長の文献を小林秀雄が研究した論考をもとに書かれています。38ページ辺りから小林の文と、長谷川の文を少し引きます。
小林の文:
原文の持つ音声なぞ、初めから問題ではなかったからだ。
長谷川の文:
ためしに、Dig the grave and let me lieという英詩の一行を訓読み式に読んでみるならば、The grave ヲ dig シテmeヲ lie letヨということになる。
小林が指摘しているのは、奈良から平安時代にかけて、漢字を日本に取り入れるにあたって、元の音を無視しているということです。
私が「英語の訓読み」と表現するのは、長谷川が「ためしに」ということで作った英文の読み下し文のように、ひょっとして、私は英語を使ってきたのではないかといことです。
その根っこには、英語の音の無視があるのだと思います。
ABC-INITの4文字単語パズルをしているとき、例えば「sh」のようにアルファベットを組みにして音をイメージしながらやるとはかどります。見慣れない単語でも、音としてありそう感じの並びの場合、辞書で引くと載っていることもあります。
ひょっとしたら自分の「英語の訓読み」を少し矯正の手助けになるのではないかと感じています。
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